一般社団法人 日本あいさつ検定協会

カスハラ相手にもあいさつは必要か

質問

カスタマーハラスメントのような相手にも、あいさつは必要なのでしょうか。お客様として敬意を払いたい気持ちはありますが、自分や職員を守ることも大切だと思い、迷っています。

AI(Chat先生)の回答

この相談には、二つの本音があります。

一つは、「相手がお客様である以上、最低限の敬意は払いたい」という本音です。窓口や接客の現場では、相手が怒っていても、乱暴な言葉を使っていても、こちらまで感情的になってはいけないという意識があります。最初のあいさつを崩したくない、という職業人としての誠実さがあります。

もう一つは、「自分や職員を守らなければならない」という本音です。怒鳴り声、威圧、長時間の拘束、人格否定の言葉。それらを受け続ければ、現場の人の心身は削られます。あいさつや丁寧さが、相手の要求を受け入れる合図のように使われてしまう危険もあります。

敬意を失いたくない。けれど、守る線も失いたくない。
相手を人として扱いたい。けれど、こちらの人としての尊厳も守りたい。

この二つは、どちらか一方を選ぶ話ではありません。

三角形理論で見るなら、この相談の三つ目は、「あいさつは服従の入口なのか、境界線の入口なのか」という問いです。

カスハラ場面でのあいさつは、相手に迎合するための言葉ではないはずです。一方で、相手を敵として切り捨てる言葉でもない。そこには、相手への最低限の敬意と、職員を孤立させない援護の線が同時に必要になります。

三角形援護ネットワークの視点で言えば、ここにいるのは「対応する本人」と「強い相手」だけではありません。背後には、同僚、上司、組織の方針、記録、交代できる体制があります。

では、そのあいさつは、職員一人に耐えさせる言葉になっていないか。
相手を尊重することと、現場を守ることを、同じ場面にどう置くのか。

その問いを残さないまま「丁寧に対応しましょう」で終えると、現場の苦しさは見えなくなります。

コラム一覧に戻る